■産科そのものが減少傾向へ


産科は訴訟リスクが一番高い科であるため、産科医になろうとする医師の数が減少する
だけでなく、産科そのものを閉鎖してしまうケースが現実に増えています。


都市部ではそうした弊害はあまりみられませんが、地方では本当に深刻な問題です。


すでに車で数時間かけて他県で出産しなければならないケースが現実に増えています。





■訴訟リスク対策の効果について


さすがにこうした問題を「厚生労働省」も見てみぬふりをするわけにもいかないため、
過失の有無に関係なく、補償金が支払われる「無過失補償制度」を導入しました。


これはあくまでも訴訟リスク対策として導入されたわけですが、問題が多すぎます。


というのも 重度脳性麻痺の一部にのみが適用となっているからです。 それでも導入前
期待する声も大きかったのですが、導入後はすっかりトーンダウンしています。





■なぜ女性の産科医は増えないのか?


産科を訪れる患者さんは当然のことながら全て女性です。


しかも圧倒的に妊婦さんと接する機会が多いわけですから、同性である「 女性医師 」
に適した診療科であるため、女性の産科医が増えることに対する期待は大きいです。


しかし、女性医師の場合結婚・出産後は家庭と仕事の両立が非常に困難です。


復職しても非常勤で勤務するケースが殆どです。


結婚直前まで産科医として勤務していた場合でも、出産後は外来で婦人科や不妊治療科
だけを担当し、そのまま産科に戻らないケースも多いのが現状です。





■産科の今後の展望について


残念ながら現状では産科への転科を希望する医師はほとんどいません。


反対にあまりにも激務であるため、産科を見限って内科や精神・神経科、麻酔科などに
転科する医師が少なくありません。産科医の減少に拍車をかけている状態です。


今後は出産して子育が一段落した女性産科医をどれだけ引き戻せるかにかかってます。


そのためにも女性医師が働きやすい環境を病院だけでなく、国をあげて取り組まなけれ
ばなりません。そうした芽は今のところ小さいですが、確実に育っています。



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