■小児科はマイナス要因が多い?
小児科は、数ある診療科の中でも特に人材不足が深刻です。
人が少ないので職場の医師たちは手分けして働かなくてはなりません。
当直も残業もその分多くなりますので、医師一人あたりの負担が大きくなります。
常に激務をこなしていながら、給料は他の診療科と比べて高いわけではありません。
また訴訟リスクが高いので、小児科医を目指す若手医師の数は減少しています。
こうしたマイナス要素があまりにも多い小児科ですが、労働環境の改善を進めている
病院も少なからずありまして、改善の兆しが徐々に見え始めています。
■小児科への転科は少ない!
とはいっても、常勤の小児科医を確保するのは依然として困難です。
その代わりを埋めるのが、パート・アルバイトなど非常勤として働く医師です。
以前よりも勤務体制整備されたため、非常勤の小児科医求人は人気があります。
また病院側が女性医師を強く求めているのも大きな要因となっています。
現状では小児科に転科する医師はそれほど多くありません。
転科するにあたって、当然それなりの知識や経験が必要ですが、小さい子供と接する
ので、成人の患者さんと接するのとは違ったコミュニケーション能力が必要です。
■女性医師が救世主?
当然のことながら子供は一人で病院に来るわけではありません。
お母さんに付き添われてくるケースが圧倒的に多いです。
お母さんは、同性である「女性医師」を強く求めています。
同じ女性でしか共有できない悩みなども気軽に相談できるため、人気が高いです。
このため、病院側も積極的に女性医師を雇用することを推し進めています。
しかし、女性医師の場合、結婚・出産を経て子育があるため、どうしても家庭を優先
させなければならない関係で常勤医師として勤務することが困難です。
このため積極的に長期で働ける非常勤医師を雇用し、小児科の勤務体制を整えてます。
また小児科医は、内科、外科、精神科など、子供たちの症状全てを総合的に診なけれ
ばならないため、医師としてそれなりの知識とスキルがどうしても求められます。