■医師として人として優れているから許せない
どこの病院にも正義感が強くて人間味あふれる医師の先生が必ずいます。こうした先生は、
総じて患者さんへの想いが強く、より高い医療的ケアを行えるように日々努力しています。
このため、病院側のシステムについて強い憤りを感じている方が少なくありません。
とくに外科医の先生方に多く見受けられます。これには理由がありまして、内科の場合は、
外科のように手術がありませんので、医師の先生の診療によって解決できます。
■外科医が苦しめられるジレンマとは?
しかし、手術がどうしても必要となる診療科では、 手術前から手術完了までをしっかりと
管理し、手術後のリハビリ、退院したあとの対応までに沢山の従業員が携わってます。
このため、 一人の医師の先生だけでは、到底患者さんを診ることができません。病院側の
「 管理体制 」がしっかりしていなければ、提供する医療サービスの質にモロ影響します。
■効率化を求める病院の実情について
あまりにも経営安定化を優先しすぎて、徹底的に効率化を推し進めてしまうと、従業員一人
あたりの負担が大きくなるので、職場全体が重々しい雰囲気となってしまいます。
そのような状況では、患者さんに満足な医療サービスを提供できません。
こうした問題をどこの病院も大なり小なり抱えています。日本国内にある約8000の病院
のうち半分以上が赤字経営にありますので、仕方がない部分も確かにあります。
■優秀な人ほど組織で生きづらい
病院側の理由はどうあれ、こうしたことに不満を持つ医師の先生は少なくありません。特に
人間性に優れている患者さん想いの先生は、例外なく憤りを感じています。
必然的に経営陣と対立してしまいます。そして、自分が理想とする職場へ転職するにしても、
院長と折り合いがつかなければ採用される可能性は一気に低下します。
医師として優秀で人望も厚いのに組織で生きづらいという皮肉な現実があります。