■医師不足が解消されない元凶とは?
医師不足が叫ばれて久しいですが、国が全く何もしていないわけではありません。
しかし残念ながら「厚労省」が主導でやることはことごとく失敗します。
問題の本質を理解していない場合が圧倒的に多いです。
このため現場で働く人達からすれば、ありがた迷惑なことが少なくありません。
以前厚労省から発表された打開策は以下のとおりです。
■医師を増やす
(1)医学部の定員を増やす
(2)優秀な歯科医師と看護師を医師にする
(3)外国から優秀な医師を受け入れる
(4)診療科によってばらつきがある状態を是正する
■医師の仕事を減らして負担を軽減
(1)コメディカルを増やして医師の業務をサポートする
(2)健康に関する啓蒙活動などを行い患者の数を減らして診療数を減らす
(3)病院を集約化して効率よく診療する
(4)医療の質を下げて診療数を減らす
■団塊世代の医師が抜けた穴を埋めるのに苦しんでいる!
厚労省がこうした打開策を突如発表したのには理由があります。
団塊世代の医師が大量に現役を引退するため、人手不足に拍車がかかったためです。
中でも麻酔科医の不足が全国的に深刻化したため、急遽打開策が発表されました。
半数以上の麻酔科医が退職したら病院は手術が行えません。
このため当時年収4000万円近くを提示して麻酔科医を募集している病院があり、
世間を大いに賑わせました。それでもすぐには雇用できる状況にはないんです。
■厚労省の提案に非難殺到!!
この記事を読まれた麻酔科医と歯科医の先生方は激怒されたと思います。
私もさすがにこの時ばかりは「役人は何もわかっていないだなと...」呆れました。
(1)一定の研修を受けた歯科医が医科手術の麻酔を行えるようにする。
(2)認定資格を付与された麻酔専門看護師が麻酔を行えるようにする。
麻酔科医と歯科医の先生方でなくても、医療関係の仕事に従事されている人がこれを
見たら「馬鹿にするのもいい加減にしろ!!」と、間違いなく怒ると思います。
医師不足が解消されない理由がお分かり頂けたかと思います。