
■ 増え続ける認知症患者
生活習慣病の代表とされる「糖尿病」と「認知症」の相関性が指摘されています。一見すると全く関係ないように思えますが、実はかなり深くつながっているようです。
糖尿病予備群を入れるとすでに2000万人以上の方が糖尿病を患っているとされています。ゆえに国民病とまで言われるほど糖尿病は深刻な状態にあります。
つまり、メタボ対策が必要とされる40歳以上の方々は「認知症」を無視することはできません。10年後、20年後を視野に入れて、しっかり向き合う必要があります。
■ 2025年には5人に1人が認知症に?
ちなみに厚生労働省から発表されている認知症患者の総数は、団塊世代の方が65歳に達した2012年の段階で462万人だったのですが、以後加速的に増えています。
予測では2025年には700万人を突破し、65歳以上の方の5人に1人は認知症になると予想されています。これは大変なことですよね。
このレベルにまで達すると、介護施設をどれだけ増やそうが対応できません。
ですので、コレまで以上に心と体の健康が重要になるわけですが、信じられないことに若年層の間でも認知症が増えています。
■それは単なる物忘れではない!?
認知症予防は40代に入ったら欠かすことができないほど重要な過大です。この年代の生活習慣がその後に大きく影響するからです。
急に人の名前が覚えられなくなったり、知っている人の名前が出てこなかったり、ぼっーとしていて気がついたら、服を脱いでいて「なにをしているだろう」と我に返って慌てたり...、「なにしにこの部屋に来たんだろう」といった事がありませんか?。
この状態を脳が空回りしているといいます。記憶というのは、脳の各部屋にそれぞれの情報が格納されている状態です。記憶が空回りしているという状況は、例えば101号室にある情報が欲しいのに隣の103号室のドアをノックしているような状態です。
脳の命令系統が無駄な動きをするので、空回りしているわけですね。家族や友人のそんな姿を見たり見られたりしながら「もうお互いそんなに若くないから」と笑っていられればいいのですが...
実は、これらのことは、よくあることでは済まされないんです。

■ 軽度認知症の注意点とは?
例えばそのまま放置すると、さらに「軽度認知障害」が進んでしまうこともあるんです。軽度認知障害というのは、正常な状態と認知症のちょうど中間地点にある状態です。
「空回り脳」がひどくなると軽度認知障害になるリスクが次第に高まります。例えば日常生活の中で言葉を思い出せない、物をなくすなどです。
物忘れがひどくなってはいるが、日常生活には問題のレベルがまさに軽度認知障害です。軽度認知症と診断された方の約7割の方が5年以内に認知症に進行してしまいます。
つまり、空回り脳が認知症の入り口なんです。しっかり空回り脳を気づくことが非常に大切です。

■ 軽度認知症かなと思ったら?
しかし、多くの方が、加齢によるものとして、治療をしないで放置してしまいます。そうすると、認知症の症状はどんどん悪化してしまうので、医療機関を受診しましょう。
医師の指示に従って根気よく治療を受けることによって、認知症の進行を抑えることができますので、あきらめないでください。また、自分でできる予防法として最も大切なのは、適度な運動と趣味を持つことです。
■ 軽度認知症を予防・改善するには?
私の父は70歳を過ぎてからギターを始めました。最初は指が動かず、イライライしながら酷い音を出していたのですが、次第に人まで披露できるレベルにまで上達し、今では友人らと一緒にセッションを楽しんでいます。
家に閉じこもってテレビを一日中見るような生活に陥ってしまうと、40歳を過ぎたら認知症の症状はみるみる進行してしまうので、1日30分程度のウォーキングと趣味を楽しむ生活を始められることをおすすめします。
【画像】 Pinterest
【動画】 認知症HappyLifeクリエーター丸田歩
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