■アルバイトの方が実労働の対価が良い!
一般の会社が正社員よりもアルバイトを積極的に雇用するのは、正社員として雇用するよりも
安く雇用することができるためですよね。これにより人件費を抑えることができます。
一方、医療業界は事情が異なります。決して病院経営が良好ではないにもかかわらず、常勤
医師よりも非常勤医師の方が給与は圧倒的に割高に設定されています。
アルバイトと勤務すれば、いわゆるサービス残業がないので、実労働としての対価は常勤医師
よりも非常勤医師の方が遥かにいいので、知人にこの話をすると大抵驚かれます。
■なぜ非常勤の方が常勤よりも実入りが良いのか?
なぜこのような状態にあるかといえば、医局の力が絶対だった頃は、大学医局に所属する医師
が大半でした。世間の人達は医師=高収入というイメージがありますが、現実は厳しいです。
当時でさえも、ある程度キャリアを積むまでは少ない給料に甘んじなければなりません。そこで、
アルバイトしながら本業とのバランスを取る医師の方も多かったんです。
そして、派遣先の病院からは、医局から派遣される医師が大変重宝されていたので、給与水準
を上げることによって、医局と良好な関係を持とうとしたことが要因として考えられます。
■なぜアルバイトの時給はどこも高いのか?
常勤医師の給与に関しては、一般企業のそれと同じく、 それぞれの病院の立地や働き方、科目
の違いや年齢などを考慮した上で、病院側が独自に決めることができます。
ですので、医師によって給与の差がでるのは理解できますが、アルバイトは仕事自体の内容が
ほぼ同じであるため、病院側独自では決められない面もあります。
例えば以下の条件を同じ県内の病院が提示したいたとしたら、A病院に応募が殺到しますよね。
B病院は非常勤医師を確保するのが難しくなるため、他の病院と横並びになってしまうのでしょう。
A病院:1コマ5万円(時給1万2500円)
B病院:1コマ4万円(時給1万円)